教誨
今回読んだ作品
僕の好きな作家さんの一人
柚木裕子さん
『教誨』
言葉の意味が分からなかったので調べてみました。
教誨…①教えさとすこと。
②刑務所・少年院などで、収容者に対して徳性の育成を目的として教育すること。
あらすじ
吉沢佳純と母の静江は、
遠縁の死刑囚三原響子から身柄引受人に指名され、
刑の執行後に東京拘置所で遺骨と遺品を受け取った。
響子は我が子も含む女児二人を殺めたとされた。
事件当時、「毒親」と散々に報じられた響子と、
佳純の記憶は重なり合わない。
佳純は響子の教誨師だった下間将人住職の力添えを受け、
遺骨を三原家の墓におさめてもらうために、
菩提寺がある青森県相野町を単身訪れる。
佳純は、響子が最期に遺した言葉
「約束は守ったよ、褒めて」が気になっていた。
女性死刑囚の心の裡に迫る、長編犯罪小説
読み終わって
読み進めていくうちに
死刑執行された
三原響子の人生が明らかになっていくうちに
幼い頃からの
家庭環境、生活環境が不便で
可哀想としか思えない
幸せになりたいだけなのに
ずっと不幸が付きまとう
そんな人生を歩んできた
最後は、死して尚自分の母と子のいるお墓に一緒に入ることが出来なかったという
ただただ悲しい気持ちになってしまうそんな作品。
救いといえば響子の気持ちを理解しようと
最後の言葉の意味を追っていた佳純に少しでも理解されたこと
故郷の川で散骨された事
読んで幸せな気持ちにはなれないかもしれないけど
すごく深く重たい作品でした。
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