「正欲」朝井リョウ
今回読んだ本は、現在映画が公開中の
「正欲」
新潮社 朝井リョウ 著
『自分が想像できる“多様性”だけ礼賛して、秩序整えた気になって、そりゃ気持ちいいよな。
息子が不登校になった検事・啓喜。
初めての恋に気づく女子大生・八重子。
ひとつの秘密を抱える契約社員・夏月。
ある事故死をきっかけに、それぞれの人生が重なり始める。
だがその繋がりは、“多様性を尊重する時代”にとって、ひどく不都合なものだった。』
マイノリティ目線の物語
現在映画公開中と
独特な題の本作
朝井リョウさんの本を読んだこともなかったので
すごく惹かれて本屋で手に取って購入しました。
少数派の性的嗜好を持つ人達を扱った本作
人ではなく水を性の対象として捉えていて⛲️
周りとの違いや
理解を得られない苦悩
間違った偏見に晒され
ラストは小児性愛者と思われ逮捕されるという衝撃の結末でした。
多数派の性的嗜好は、よくて
被害者も出ていないが少数派の性的嗜好は忌み嫌われる
「多様性」という言葉が注目を浴びてから
暫く経っても
理解が深まらない結果
そんな社会を描いた本作は、
今まで読んできた本の中でも異質でした。
「この世界で生きていくために手を組みませんか」
印象に残った言葉
「この世界で生きていくために手を組みませんか」
水に性的な感情を持つ
同じ中学校出身の同級生男女
誰かと繋がって生きていくために
結婚という形をとりました。
少数派を生きていくため
助け合い、決め事を作り行動していく
そういった人間の心理の描写が分かりやすく
文章自体
時系列に
登場人物別に
描かれていて読みやすく
分かりやすく
そしてミステリアス
最終的にどうなるんだろうと全く予想できずに
一泊二日の旅のお供に持って行き✈️
あっという間に読み終えてしまいました。
たまには普段と違ったものが読んでみたいと思った時に
お勧めの一作です😛
コメント